「ッ、お前はッ、」
言葉が見つからない。なんで啓太まで、犯罪に手を染めてんの?困惑した表情を浮かべれば、啓太は苦笑いを浮かべる。
「真咲が殺されるかもしれないって聞いて、いてもたってもいられなかった。お前まで俺を置いていくなよ。」
「ッばっかじゃねーの!」
「真咲に言われたくねーし。」
険悪なムードが漂う。暫く間をおいて、俺は溜息をついた。
「...啓太、来てくれてありがとう。」
素直に感謝の気持ちを述べると、啓太は目を見開く。
「おい変態。もう少し先の町に近づいたら啓太を降ろせ。」
「メグミが望むなら!」
「はぁ!?何勝手に決めてんだよ!」
「これ以上巻き込みたくないんだよ。」
「ッ、自分の事は自分で決める!俺が望んでここまで来たんだ!真咲に関係ないだろ!」
「関係ある。」
「っ...。」
「...啓太は、俺の、ともだち..、だろ。」
だから、お前が大事だから、失いたくないよ。
俺のせいでこれ以上お前の人生を滅茶苦茶にしたくない。

