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いまにはじまったことじゃないが、すべてがイカれてると改めて感じた。殺人犯の俺と、狂った医者、そしてトモダチの啓太を乗せた車は走り続ける。
「で、何所いくんだよ。」
啓太と一緒に、後部座席に移動した俺は冷たく言うと変態は「逃げるんだよ!」と声を張り上げて答えた。
「どこに。」
「とっておきの場所だよ!」
「ふうん。」
逃げ切れるとは最初から思っていない俺は、興味なさげに返事をする。それを聞いた啓太が俺を見て眉を寄せた。
「なンだよ啓太。」
「俺、真咲のそういうとこ好きじゃない。」
「そういうとこってどこだよ。」
「...。」
「何怒ってんだよ。」
「別に、怒ってはない。」
「じゃあなんで拗ねてんの。」
「...拗ねてねーし。...俺はすっげー覚悟してコンビニで強盗しようとしてこの犯罪者と手組んで、真咲のところ来たのにお前は相変わらずだし意味わかんねーしこれからどうなるのかもわかんないし、なにがなんだか「ちょっと待てよ強盗ってなんだよ!」
聞き捨てならない言葉が聞こえて、遮り声をはりあげれば啓太は黙る。それを聞いていた変態は笑う。
「...啓太、お前、何してンだよ。」
「しょうがないだろ。ほかに、思いつかなかったんだ。」

