「もうそろそろ冬休みね。」

姫野が言う。

「もう屋上でのランチも寒くなってきたにゃ〜」

クーニャが言う。

「もうすぐ冬休み!

楽しみだな。」

マリアが言う。



ザッ…

アゲハが立ち上がる。

「来ますね。」

咲子が言う。



「君たちはいったい何の話を…」

華乃が言う。


「朱鳥、こっちだ!」

幸大が朱鳥を引っ張る。



ヴンッ!


「ほぉ…

避けたか。」


「な!?

吸血鬼の王!?」

朱鳥が言う。


「な…何か御用ですか?」

沙羅が警戒しながら言う。



「今日は幸大、そなたをクリスマスパーティーに誘いに来た。」

王が封筒を幸大に渡す。



「パーティー?」

幸大が封筒を受け取りながら言う。

「ああ、だが…そなたの答え次第では地獄の狂宴となるがな。」


「どういう意味だ?」



「最後のチャンスだ。


余とともに世界を支配し人間を滅ぼそうではないか。


答えは12月24日のパーティーで聞かせてもらおう。



アメリカの無人島に余の城を建てた。



そして多くの家臣を集めた。



あとはそなたの答えだけ。




時差があるのでな…現地時間に間に合うようにしてくれ。


人数は何人でも良い。


VAPの討伐部隊とともに来ても構わぬよ。




だが…そなたの歓迎会になるように望んでいるのだが?」

王が言う。



「ハァッ!」

ヒュッ!

咲子が王に爪を振り下ろす。


ヴンッ!

王が高速移動で避ける。




「では…パーティーの日にまた会おう!!」


ヴンッ!


王が消えた。




「咲子…サンキュー…」

ドサッ…

幸大が座り込んで体を震わせた。


「幸大君、大丈夫?」

優衣が幸大に近づく。


「怖かった…

優衣…」


「大丈夫だよ。

幸大君は良い子だから。」

優衣が幸大を抱き締めて頭を撫でる。



「すっかり甘え癖がついてるわね。」

朱鳥が言う。