「よっ・・・と」 少し低めの鉄の柵を飛び越えると 緩やかな小さい坂がある。 そこには大きな桜の木が聳え立つ。 ここは 私の大好きな、お気に入りの場所。 教室が嫌になったり うるさくて教室にいたくないときここに来る。 まだ、誰にも見つかっていない。 もちろん先生にも。 私は桜の木の幹にもたれかかるようにして座る。 ー...心地よい優しい風が顔に当たり気持ちいい。 うとうとしてきて、そのまま眠ろうとしたが、その眠気は 何かの足音に邪魔された。