トイレに入らず脱衣所に行き、ポケットの中から携帯を取り出す。


携帯の待ち受け表示されてるのは拓斗さんからの着信と受信メールを知らせる文字と、留守番に残るメッセージ。


これも拓斗さんから。


聞いてみようかな?とボタンを押せばメッセージが再生される。


‘優子’


聞こえてきた拓斗さんの声が切なくてズキンと胸の奥から痛む。





「……っ」





‘何処に居る?心配なんだ…。連絡してくれ’





「拓斗さん…」





余裕なさげの拓斗さんの声に身体の全身から力が抜け、へなへなとその場に座り込み、ぼたぼたと流れる涙がぬぐう。


私はやっぱり拓斗さんが好き。


どれくらい好きかと聞かれたら困るくらいに拓斗さんの事が大好き。