「妹を恨み殺すことで、お父さんは自分を保った。そして、私だけ生き残った」 どこか遠い目をして綾が語る、綾の出生に至る話 「中絶すればお母さんが死ぬことはなかった。でも、中絶をお母さんが断固拒否してくれたから…私は産まれた…」 それは、とても苦しくて 中絶の言葉の重みを痛いほど感じた そして、最後に綾が言う 「…二度と私の前で"中絶"って言葉を使わないで」 「うん、ごめん…」 俺は綾のことを何も知らなかった そして、この話を聞いて俺は綾に誓う