「許してもらえるなんて思っていない…でも、言わせてくれ…」


社長はソファーから立ち上がると床に座り手をついた


「本当に…すまなかった…」


社長は綾乃の前で土下座をした

それには、綾乃も俺も驚いた


「お前は何も悪くないのに…ごめん…綾乃…本当に申し訳なかった…」


頭を床に着けんばかりに土下座を繰り返す社長

それを見て、今度は綾乃がソファーから立ち上がった


「顔上げて?お父さん…」


社長の前に膝を着いて社長の肩に手を乗せる綾乃


「もう…いいよ?…今、"綾乃"って呼んでくれただけで充分だよ」



綾乃は社長の顔を見て微笑みながら言った


「綾乃…本当に…すまなかった…」


そんな綾乃の言葉に涙を流しながら、もう一度社長は頭を下げた