「奥様は、残される旦那様のために2人を残したんです…」 「私の…ために…」 そう呟くと、社長は綾香さんと横たわる綾乃を見た 「綾乃さんは…死神なんかじゃありません。奥様が命に代えて貴方に送った最後の贈り物だったんです」 もちろん、"綾香さんも"と付け足して先生は口を閉じた 話を聞き終えると、社長が力なく立ち上がり俺達に背を向けて歩き出した そして、黙って静かに家の中に入って行ってしまった