「ああ…今日は2月14日か…一ヶ月ぶりの目覚めが結婚式かぁ…」
ガニマタで歩き、ヒールのせいでよろけ、スカートの裾を踏み転ぶ椿に、結姫は目を瞬かせた。
「あれ?もしかしてノリくん?」
転んだ椿の前にしゃがみ込む結姫の手足は、綺麗なのかどうなのか分からない床にべったりついていた。
「…もしかしなくても祝詞(のりと)だよ。ユウちゃん。
そんなところに座っちゃダメ。椿に怒られるよ」
椿はお前だろ!と突っ込む者はいない。
だって椿は祝詞で祝詞は椿で。椿は結姫のお母さんで、お母さんは祝詞なのだから。
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