「…何故だろう狼狽。祝詞は椿とまったく同じ声で同じ見た目なのに…こんなにも気持ち悪いと思ってしまうんだ。全身全霊であいつを受け付けたくないって体が騒ぐ」

 
 「…奇遇だな。俺もだ」

 「…はは」
 
 「はははは…」

 二人の男の乾いた笑いが、結婚式場の入り口に響いた。