「いるよ?ずっと一緒に」


 「そうじゃなくて。僕達は椿の中に個々の人間として存在しているわけだけど、椿の体は一つしかなくて。その椿の体を媒介に僕達はこうして個々の存在として動けるわけだけど。そんなの椿じゃないし、ユウちゃんたちは僕等を個々の存在として扱ってくれるから、椿とは別物って意識でしょ?」

 
 「うーん…」


 「あ、難しいねこの話。しっかりしててもユウちゃんってまだ子供だもんね。ごめん。分かり易く言うと、僕等が椿の体で動いているかぎり」

 
 「ユウ達はずっとお母さんと一緒にいれてるよ?ノリくんたちのおかげで、ずっと」


 「…え?」