「…麗、砂音。悪いけど、今は顔も見たくないよ」 ただ、静の怒りが大きすぎた。 椿のためとつくなら、上手く行かないことに怒りを感じるのは当然で、だからつまら ない嫉妬と独占欲で空気を乱す子供(麗と砂音)が煩わしく感じた。 二人に背を向け、結姫の手を握り静は廊下を歩き去った。