「お前…………」


フォークを持ちながら私をじっと見つめている佐喜が言った。


「何よ!!??」


「よく食べるな……好きなのか??鯖寿司………」


私達の今日の夕食はお寿司だった。私は別に鯖寿司が好きなわけではない。
ただ………緊張していた。


私の口からは頼む時に『鯖』という言葉しか出てこなかった。


「ち、違うわよ!!」