皇子と私



冷たくしたり、優しくしたり……

心配してくれたり………




「おい、皆が入ってきた。笑え!!」

「…………はい…」


私は精一杯笑った。


まぁ、今笑えてなくてもまだ『慣れていない』ということで騒がれる心配はないだろう…………


どこかしこから『おめでとう』という声が聞こえる。


おめでたくないですよ……佐喜にとっては。と言いたくなる………

胸の奥がズキズキする。