お菓子でも作ったのか、ほのかに甘いニオイがする連香。


ガサガサカバンを漁ってるかと思ったら、クッキーが入ったラッピング袋を取り出した。


「あのね、今日クッキー作ったんだよ!帰ったら紀右と食べるんだ♪」


ニコニコ嬉しそうな連香だが……そのクッキーオレにくれるんじゃないのか。


チェッ…妹の紀右ちゃんがうらやましい。


「そうか、上手に出来てんじゃん」


落ち込みを隠し、頭を撫でながら褒める。


しかしコイツはオレの幸運の天使、いつもオレを幸せな気分にしてくれる。


連香は瞬きして、もう1つクッキーを取り出す。