制服に着替え終わって、生徒玄関に行く。


着実に連香との距離は縮まっている様な気がして、部活の練習にも力が入る。


お陰で顧問や先輩に褒められて、毎日上機嫌だ。


「アイツは天使だな………幸運の天使♪」


連香は“女神”ってより“天使”って容姿だから、弓矢を持ってパタパタ羽を羽ばたかせる連香が浮かぶ。


妄想でニヤつく顔を必死に抑え、玄関に到着。


クツを履き替え、外に出ようとした時だった。


「千梨!今帰りっ?」


愛しの連香が走って来て、更に気分が明るくなった。


「おお、今帰り。調理部終わったのか?」