マイルド・ガールとワイルド・ボーイ2

気づかぬ内に、千梨の服を握りしめる。


「この香水………いい香りだね。私好きかも、コレ」


危うくまた寝かけたが、瞬きを高速でして眠気を吹き飛ばした。


「そっか?変えようかな思ってたけど、連香がコレが好きって言うなら、このままで行くわ」


千梨の手が頭から背中にかけて撫でる。


また眠気が襲って来たけど、今回は寝ちゃダメな気がしたから耐えた。


「さっき私いいニオイする言ってたけど、私は香水つけてないよ?」


「だったらアロマかシャンプーのニオイだと思う。リンゴみたいなニオイがすんだよ何となく」


リンゴ?