LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

千景は自己紹介しつつ、猛アタックを開始。

予想外にも、里中君に。



「あのさ」



「はい;;」



私は弥永君に話し掛けられ、驚きながら返事をした。



「俺の事、覚えてないか?」



弥永君の一言にも驚いた。

“覚えてないか?”って。

…どこかで会いました?;;

私には、そんな記憶はないけど。



「俺の勘違いなら良いけど。あんた、中学の頃、タカエダ公園で泣いてなかったか?ハンカチ貸したんだけど」



「…え…?あ、いや…」



私だった。

エリックを思い出して泣いてたなんて言えないけど、男の人にハンカチを貸して貰った記憶はある。