「咲恵子ちゃん、ごめん。けど、最初に頼まれた時、エリックの彼女だと忘れててさ…」



教室に一先ず入ったのは良いけど、何か、将希君も勘違いしてる。



「私…エリックの彼女じゃないよ?」



「そうなんだ?!って、それは後で良いとして、本当、ごめんなさい…!」



…“後で”って;;

でも、こんなにちゃんと誰かに謝れる人が、私の前にたくさん居る事が嬉しい。



「私こそ、助けてくれて、ありがとうございました」



だから、私もお礼を言わないと。

私が感謝する事で、将希君が何回も謝る事じゃない。