LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

聖美はまだ飽きたらないのか、着たばかりのジャケットを脱がせて来た。

リボンを外され、第2ボタンまで外される。

カッターシャツはスカートから出され、カーディガンのボタンは、五つあるうちの二つだけ。



「モデルみたーい!楽しい!」



完全に、おもちゃにされてる。



「…“モデル”?この女が?
ただの地味なヤツじゃない」



「可愛さ知らないんだね」



聖美が私の背中を押して来た。

一歩前に出ると、バッチリと目が合ってしまった。

次に、何を言われるのか。

想像がつかない分、怖さがある。