LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

…サッコが、死ぬ?

やっとまた会えたのに、嘘だろ…。



「真樹子ちゃん…っ!」



病室に駆け込んで来た母親。

泣いてる親父を見て否や、「あんたが泣いてどうすんの!」と、キレた。



「煩い」



「あ…病院だね」



注意すれば、我を取り戻したかのように、大人しくなり、久しぶりに見るサッコの寝顔を見て、「相変わらず綺麗ね」と言う。



「あんなに活発だった咲恵子が…」



おばさんから説明を受けた母親は上を向き、深呼吸。



「でも、咲恵子のタイミングに任せましょうよ。咲恵子は死なない!だって…だって…」



「ローズ…っ」



完全に泣き始めた母親を、おばさんが抱き締めた。