顔を上げると、「体は大切にしろ」と言われ、心配してくれてるんだとわかった。



「わかった…。ありがとう、エリック」



やっと、笑えた。

口元を緩めた私に、エリックも微笑み、頷いた。

コーヒーを飲み干したエリックと共に、ドアへと向かう。



「ちゃんと寝ろよな」



「わかってます」



体調が優れない日は、誰かと一緒に居て欲しい。

でも、エリックを引き止める事は出来ない。

けど、送ってくれた事は感謝してる。



「今日は…本当…に……」



「サッコ?」



「ありが…――」



気持ちを伝えたかったのに、私は目が眩み、そのまま倒れた。