「サッコは俺の幼なじみ。それなのに、2年のヤツらが“転校生って可愛いんですよね?”とか、“ヤり捨てあり?”とか、明らかに喧嘩を売ってると思った」



「話してくれて、ありがとう。
夏井君、高槻さんを守ってくれたのね」



「別に…」



…どうして、エリックは私を守ってくれたの?

向き合って話せないほど、距離が出来てしまったのに。



「ありがとう…エリック…ッ…」



私は、エリックのカッターシャツの袖口を掴み、お礼を言った。

涙が出たせいか、呼吸が荒くなる。

財布に入れてある薬を出し、日高先生にお水を貰った。