LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

「先生…後は私が。3人にしてくれる?」



「はい。誰か来たら、内線で呼んで下さい」



日高先生は、養護の先生を出し、保健室には私たち3人だけになった。

エリックはそっぽを向き、話を聞くつもりはなさそうな態度。



「夏井君。貴方、何で喧嘩になったの?最近は、大人しかったのに」



「2年が意気がるからだろ」



「本心は違うでしょう。穏やかではなかった。他校の子が殴り込みに来た時、夏井君は冷静だったわ」



私が来る前は、そんな事があったらしく。

驚きの半面、乱闘騒ぎになっても、エリックがちゃんと卒業が出来るんだと、喜びを感じた。

“高校だけは、卒業して欲しい”と、おじさんが昔よく言ってたから。