LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】




保健室に行くと、日高先生が膝掛けを貸してくれた。



「熱があるのに…無理しちゃダメじゃない」



「熱より…、気になってしまって…」



隣に座るエリックは、まだ機嫌が直らないらしい。

相当、怒ってたとわかる。



「高槻さん。呼吸が早いわね?」



話し合いにならない雰囲気の中、養護の先生が、私の顔を覗き込んで来た。



「熱のせいですよ…?」



「そうかなぁ…」



私の発言に疑問を持った先生は、脈拍数を確かめた後、何やら本を開いた。

疲れが原因だとも、思うんだけど。

違うのかな?