LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

『大丈夫?私、お見舞いに行こうか!』



「大丈夫だよ、これ位は」



『でもぉ…っ』



聖美の少し拗ねたような声は、本当に可愛い。

羨ましいほど。



『行きたいなぁ…“てめぇ、ふざけんなよッ゛!!”』



心の中で感謝してると、エリックの怒鳴りが聞こえて来た。



「何事…?」



『わかんな―…“雑魚が偉そうにサッコの名前出してんじゃねぇぞ”』



…私の、名前…?

机か椅子が倒れた音まで耳に届いた。

堪らず、Tシャツの上にカーディガンを羽織い、短パンのままで部屋を出た。

よくわからないけど、止めないと。