LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

「“誘拐”?勘違いしないでくれますか。ただ生徒を送るだけです」



「“生徒”だぁ?」



おじさんは小林先生の胸倉を掴み、自分の方へ引き寄せながら私を見た。

私が頷くと、「じゃあ、こいつが誰かわかるか」と、エリックを車から引きずり出した。



「イテェだろ!」



「夏井!!」



「え?マジで教師?」



「本人も言っただろ」



「あぁ、それは申し訳ない」



…私って、信用ない?

おじさんは小林先生から手を離すと、軽く頭を下げて、「エリックの父の清木場です」と、自己紹介をした。