LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

付き合えなくても良いから、また笑い合ったりしたい。

それが、今の願い。



「あいつが悪いね」



「本当だよ。こんな可愛い咲恵子より秋葉とか」



「それ、名前を伏せてると言えるのかな?;;」



「言えない(笑)」



先生が来た為、奈緒香と千景は席へ戻って行く。

聖美は私に振り返ったまま。



「夏井聖美!前を向け!」



「先生は、そんなに私の顔を見たいんだね!」



「…アホは放って、授業だな」



窓の外を見ると、桜が風に舞って居た。

春は、呆気ない。

悲しむ間もない。