LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】




3時間目の授業から、復活する事にした。

薬が教室にあり、自力で落ち着かせるのに、体力がかなり消耗してしまって、回復に時間が掛かった。



「もうっ!ちょー心配したんだからね!」



「ごめんね。ちょっと興奮しちゃって…!」



嘘も方便。

罪悪感を感じながらも、笑って誤魔化した。

エリックにさっきの話を聞かれたと思うと、右を向けない。



「あの…」



「はい…っ」



けど、有沢耀子ちゃんに話し掛けられ、首だけを動かした。



「私を庇うような真似…いじめられますよ?でも…ありがとう…」



「良いんです…慣れてますから」



誰かが傷付くより、良いのかも知れない。