LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

でも、父親の心臓が強い。

痛みもなく、“ゴールしよう”って思えるんだから。



『位置について…』



アナウンスの声に従い、スタートラインに沿って並ぶと、すぐ『スタート』と、響いた。

自分なりのペースで、焦らず足を前に進めた。

住み慣れた街。

エリックと歩いた事のある道。

観客席へ応援に来てくれてるみんなと、朝から夕方まで語り尽くしたファミレス。

思い出に、熱いモノが込み上げる。

春の暖かな日差しが、まるで、エリックの腕の中。

あの腕にまた包まれるか、今は本当にわからなくない。