気が付くと、エリックの手を握ったままベッドに突っ伏して寝ていた。

おじさんも、パイプ椅子に座って居眠り中。

エリックが起きた気配はない。

寝汗を少し浮かばせるエリックの額を、ハンカチで拭う。

すると、エリックが眉間にシワを寄せ、ゆっくりと目を開いた。



「起こしちゃった?」



「……誰?」



「私は…」



本当に覚えてなかったエリックに、どう返せば良いんだろう。

幼なじみ?

それとも、彼女…?