2人を隔てるカーテンを、おじさんが開けてくれた。

何かを看護師さんに告げると、ベッドへ近付けてくれた。



「今は、これで我慢してくれ…」



母親や看護師さんが見守る中、おじさんが私とエリックの手を繋がせてくれた。

エリックの温もりは、感じられないけど。

でも…。

微かに握り返してくれた気がした。



「…エリック…。私も…待ってるから…っ…」



エリックが居てくれたら、私は生きて行ける。

…知ってるでしょ?

私は、エリックが大好きなの。

同じ物を見て、感じて、隣で笑って過ごしたい。