首を振る私に、看護師さんは諦めず、説得して来る。



「お願い…手術しよう。タイムリミットがあるから」



「…嫌…」



「サエちゃん…」



『サッコ!受けろ!受けるんだッ!!』



看護師さんが俯いた刹那、ガラス越しにおじさんが叫んで来た。

…どうしていきなり?

どこから、現れたのか。

全然、気付かなかった。



『お前は生きてくれ……っ!!』



「…おじさん…」



生きるか、現実を知るか。

今の私には、おじさんの悲しい顔を見たからか、生きる選択しかなかった。

…エリックに、何かあったんでしょ…?