「何、睨んでんだよ。てめぇ」



それは、奈緒香だった。



「意気がってんじゃねぇぞ」



更に千景も、ヤンキーさながら。

ポカーンとする中、チャイムが鳴った。

大人しく席に座るエリックの彼女と取り巻き。

聖美は私にウインクをして、「あの2人、暴走族」と笑って言った。



「それって、何?」



しかし、私は“暴走族”という存在を知らなかった。

聖美は椅子から落ちそうになりながら苦笑。



「これじゃあ、世間知らずなお嬢様だよ;;」



「うちは全然だよ!お父さんはホテル王って、あだ名が勝手に付いてるだから」



「――えッ!?」



苦笑いの次は、目玉が出て来そうな位、ビックリして居た。