「いつもすみません」 「大丈夫よ?ナースステーションまで取りに来てくれるし、サエちゃんは気にしないで!」 交換日記を看護師さんに預ける時、いつも申し訳なく思う。 自分で渡せれば、みんなにも病院に取りに来て貰う手間も省けただろうに…。 でもそれじゃあ、交換日記がいらなくなっちゃうんだけどね。 「サエちゃん!あそこ!」 「え?」 看護師さんがブラインドを上げた窓の向こうに、何かを発見した。 ベッドから起き上がり、看護師さんの隣に立ち、下を向くと、聖美と将希君が居た。