私は素早かったエリックにクスクスと笑いながら、「驚いた?」と、声を掛けた。



「そりゃあ…、いきなりだからな?;;」



寝癖を気にしてか、髪を撫でるエリック。

私は未だに驚いて挙動不審のエリックの胸に飛び込んだ。



「サッコ…?」



「エリック…。私…」



「…ごめん…。嫌な思いさせてごめん…」



気持ちを言おうとしたのに、謝られてしまった。

耳に届く声は、反省感より、悲しみを感じる。



「エリック…大好き……」



私がヤキモチを妬かなければ、こんなにエリックを悲しませずに済んだと思う。

でも、本当に大好きなんだ。