LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

「後は、奈緒香だよ」



「私は答えたくない。答えたとして、何が変わるの?」



聖美が奈緒香を急かすと、まさかの反論。

確かに、奈緒香の言い分もわかる。



「スッキリしたくない?」



言っても、起きた事は起きた事だ。

だとしても、気持ち的に変わる。

このままじゃ、友情も恋愛も、中途半端で終わる。



「聞いてスッキリするのは、咲恵子だけ」



「奈緒…っ」



「……いい加減にしろッ!!」



煮え切らない奈緒香に怒ろうとした刹那、また予想外にも西ヶ谷君が怒鳴った。

将希君かとも思ったけど、西ヶ谷君の平手打ちが、奈緒香の頬に決まった。