「エリック…彼女と知り合いなの?」



エリックと一緒に登校して来た女の子。

確か秋葉という子が、エリックの腕にしがみつきながら、私を睨むように見て来た。



「随分、地味な子。恥ずかしくないの?」



「あんたが派手なんじゃんっ!
エリックと咲恵子の姿も知らないで、馬鹿だなぁ!」



聖美はそう言いながら、エリックに近付き、鞄を奪って来た。



「何すんだよ!」



キレてるエリックを無視して、聖美は鞄を開き、私にだけ見えるように、財布を開いた。

お札入れからはみ出した写真。

引っ張ると、私が15歳の誕生日に、写真館で撮った写真だった。