病院に着くと、小林先生はロビーのソファーに座って居た。

処置中で、今後はしばらく面会謝絶だとか。



「咲恵子も死んじゃうのかな…」



「アホな事を言うな」



小林先生は、私の独り言に低い声で返して、どこかへ行ってしまった。

将希と2人、俯き座ってると、口端が切れたエリックが現れた。

その横には、何度か見た事のあるエリックの実父。

殴られたとすぐわかった。



「俺は医者に会って来る。お前はここに居ろ」



エリックの実父は私たちに「見張ってて」と言って、処置室へと近付いて行く。

どこからか戻って来た小林先生は、コンビニの袋を手にして居た。