LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

…エリックなら…!

車を見送り、私は将希とコースへと急いで戻った。

エリックの居場所を、手当たり次第に訊いてると、既に先へ進んで居る事が判明。

真実だけが知りたくて、前へと走る。



「…咲恵子…」



…体調が悪かったの…?

それとも、体のどこかが?

何でも話してくれても良いのに。

私たち、親友なんだからね?

エリックの妹だけど、そんなのは関係なく、2人だけの絆はあるでしょ?



「――あそこだ!!」



「…馬鹿エリック!」



将希が見付けたエリックの背中に、私は叫んだ。

…こんな時に、彼女の親友と、走ってる場合か!