LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

「条件付きだけど、マラソン大会に出れるようになったよ!練習は、ストレッチだけだけど、当日、一緒に走れるの!最後になるけど…」



エリックやみんなについて行けるかわからないけど。

私の最後の走り。

エリックに見てて欲しい。



「大丈夫なのかよ?」



「わからない。でも、死なないのは確かかな?(笑)」



まだ一緒に居たいし。

色々な所にも行ってみたいから、走ってる途中で別れなんて嫌だ。



「エリックには負けないよ!」



「俺だって、負ける気ねぇよ」



―――この時の、エリックの横顔が、一番好きだったよ。

口端をつり上げて、横目で私を見る。

男らしさが、私の胸に、トキメキをくれたの。