LAST LOVE〜命を懸けた42.195km〜【完】

私には絶対、出来ない。



「あまり深く考えないようにね。じゃ、走って来る!」



「…考えるっつーの」



エリックは、有沢さんが走りに行った刹那にまた呟く。

相当、ムカついてるみたい。



「ヤキモチ、妬いてくれるんだね?」



不謹慎だけど、キュンキュンしてしまう。

…嬉しい。

ヤキモチは、私ばかりが妬くと思ってたから。



「当たり前だろ。やっと、手に入ったんだからな」



エリックは照れ臭そうに、私の顔を見る事なく、西ヶ谷君たちと合流。

ヤキモチが嬉しいなんて、私って馬鹿なのかな?

だけど、本当に嬉しかったんだ。