言葉を間違えたら、厭味になるかも知れないし…。



「今日、ここに来て貰ったのは、自信を持って欲しかったから。エリックを、悲しませないで欲しいから。やっと高槻さんに会えたのに。悩みなんてないでしょ」



チャイムに負けないような声。

授業をサボる事になったけど、言いたい事、全て言って貰おう。

そして、私は自信を持とう。



「昔のエリックを、私は知らない。でも、今のエリックを知ってる。無愛想で、でも優しく。心は一途だよ」



「……そうだね」



口数が減って。

怒ると怖いけど。

それも成長で。

私たちは大人になったけど、優しさは、変わってないよね。