「来てくれたんだ」



体育館のど真ん中に立ち、バスケのゴールを見上げて居た有沢さん。

私に気付くと、缶を投げて来た。



「カフェオレ?」



「飲みながら、話しよ?」



「うん」



2人、壁に凭れながら並んで座り、カフェオレ飲む。



「私ね…正直な話、まだエリックが好き」



…わかってた。

わかってたけど、辛い。



「別れたのは、私が秋葉に負けたからなんだけど…、さっき、完璧に振られちゃった」



私よりエリックに似合ってて、想ってる気がして。

かといって、譲れないけど。