昔の事を考えてると、あっという間に授業終了の合図であるチャイムが鳴った。

そろそろ、教室に戻らないと。

1人、中庭をのんびり歩いてると、「咲恵子ー!」と呼ばれた。

誰かと捜せば、廊下の窓から、聖美が呼んで居た。

手を振り、教室へと急ぐ。



「おかえりーっ!」



廊下で待っててくれた聖美が抱き着いて来た。

受け止めた私に、ニコリと微笑む聖美。



「ゆっくり出来た?」



「うん。ありがとう」



心配してくれて、聖美には特に感謝。

聖美と知り合えて、良かった。

…いつも、本当にありがとう。