嬉しくても、どこか喜べない自分を見付けた。
それはきっと、エリックが秋葉さんを気にしてる事へのヤキモチ。
「そうだな。それは、悩ましいとこだよな」
2時間目が体育だった為、保健室に居たら小林先生が現れ、話してしまった。
エリックたちの名前を出さずに。
「先生の気持ちで良いんですけど…、男の人が前の彼女を気にするのは、どうしてだと思いますか?」
「まだ好きな気持ちがあるか、罪悪感のどちらかだろうな」
「“罪悪感”?」
「別れ方とかさ」
小林先生が、天井を見上げながら呟いた。
先生も、似たような経験が、あるのだろうか。


