真紅の世界



守れない約束をするのは嫌だ。



でも、限界だって、心も身体も訴えている。


限界を迎えている身体は、ベッドに横になっているせいか落ちるように意識が沈み込んでいく。




そして聞こえる、今はもう聞きなれてしまったその声。



最近では実験で意識を失う時だけじゃない、こうやって寝る直前のぼんやりとした意識の時にも聞こえるようになっていたその声。









『我が名を呼べ』










呼びたいな。


呼んだら助けてくれるのかな。






――……この生き地獄のような毎日から、あなたなら助けてだしてくれる?







意識を手放す前に思ったのは、毎日この時間には来てくれていたシンクが今日は来てくれなかったな、ということだった。