ボッと火を噴きそうなくらい私の顔が熱くなる。
てゆか、なんかコーチのお顔近くない?
そこでさっき理解したつもりの状況を最後まで理解する。
赤い板のないところで私が溺れていない。
=梶原コーチが支えてくれている。
支えていると言えば普通だが、的確に表現すれば、水中で抱きかかえられているというか、抱きしめられているというか…
兎にも角にも照れる状況なのは間違いないっ!
「そういえば、私合格したんだし、お願いひとつきいてくれるんですよね?」
私は照れ隠しに話を続ける。
「ああーそうだった。そのために頑張ってたもんな、上原さん」
コーチは今も変わらずかっこいい。

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