はつこい




少し重たくなった空気のまま分かれ道に着いた。

「あ、私こっちだから」

どうやらここでお別れのようだ。
残念なような、ほっとしたような。

「そうなんだ。
家まで送るよ?」

橘君は涼しげな顔で言った。

「!?
いいよっ!!私、すぐそこだから」

慌てて首を振る。

「…?
でも、だいぶ暗くなってきたよ?
俺も家までもうちょいだから…「ほっ、ほんとに大丈夫!!」

首を傾げながら言う橘君の言葉を、急いで遮る。

「ううん、送るよ。
俺がキミに話あるんだ」

「ふぇっ?」

あまりに意外な言葉に、思わず間抜けな声が出てしまった。

「だから、ね?」

「う、う…ん」

橘君に促され、私たちはまた歩き出した。


「…やっぱり、話しかけといてよかった」

「?」

少し経って。
橘君は、そう呟いた。

「キミは他の人とは違うよ」

「え?」

“他の人とは違う”
そう言われるとなんだか複雑な気分になる。

「何処が?」

「キミは、差別をしない…ってことかな?」

「?」