周りの殆ど皆は恋愛経験があるらしい。
お陰で私は結構浮いてるようなものだ。
「あっ、橘君だ」
優ちゃんがガラッと音を立てながら開いたドアの方へ視線を向けた。
「ホントだー。
相変わらずあの人モテてんねー」
紗理奈ちゃんが呆れ(?)ながら呟いた。
橘君とは学校の中でも1、2を争うイケメン男子で、私なんかには手の届きそうにもない存在だ。
「ほら、もう皆集ってるよ」
美奈子ちゃんがケタケタ笑いながら指を差す。
「大丈夫、アンタも負けてないから」
紗理奈ちゃんが声色を変えずに言った。
「皆お盛んだねー…。
私なんてもはや無縁の長物だからな」
「愛子は冷めすぎ。
もっと青春を楽しまなくちゃ」
優ちゃんが困った様に言った。
「愛子もそこそこの顔してんだから早く彼氏くらい作ればいいのに」
紗理奈ちゃんまで調子を合わせる。
「頑張ってねー」
美奈子ちゃんまでこの調子だ。
「あーはいはい」
私はあえて適当な返事を返した。
